2022年4月より、中小企業にもパワハラ防止措置が義務化されています。
事業主がその雇用する労働者または事業主(法人である場合はその役員)自身が行う職場における様々なハラスメントを防止するため雇用管理上講ずべき措置は以下の通りです。事業主はこれらの措置を必ず講じなければなりません。
- 1事業主の方針の明確化およびその周知・啓発
- 2相談(苦情含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
- 3職場におけるパワーハラスメントへの事後の迅速かつ適切な対応
- 4合わせて講ずべき措置
パワハラ防止法の罰則・リスク
企業がハラスメントに対して適切な措置を講じなかった場合、労働局から指導や勧告を受け、改善が見られなければ企業名を公表される場合があります。また、厚生労働大臣は必要な事項について報告を求めることができ、未報告や虚偽報告には20万円以下の過料が科されます。さらに、悪質なハラスメントを放置すると安全配慮義務違反など私法上の責任を問われ、損害賠償責任を負うリスクもあります。深刻化すれば報道やSNSでの批判により社会的信用を失い、人材流出や採用難に繋がるおそれもあります。
労働紛争の状況
厚生労働省の調査によると総合労働相談件数は121万件を超え、4年連続で120万件以上と高止まりしています。また近年は調停が成立しにくくなっており、判決まで争うケースが増え紛争が長期化する傾向にあります。労働審判や訴訟には時間や費用の負担も大きく、特に中小企業においては紛争を未然に防ぐ取組が重要となっています。
引用:厚生労働省「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況
令和5年度「職場のハラスメントに関する実態調査」(厚生労働省委託事業)によると、パワハラの行為者について「役員以外の上司:67.9%」が最も多く、次いで「会社の幹部・役員:24.7%」、「同僚:18.5%」となっています。※複数回答有り
office tamiyaグループのハラスメント相談窓口サービス
ハラスメントとは、「嫌がらせ」を意味します。
誰かがあなたに対して、あなたが望まない言葉や態度により、屈辱や精神的苦痛を感じさせたり、不快な思いをさせたりすることです。
職場の中では、上司が部下に対して、あるいは先輩・後輩間や同僚間などで、自らの優位な地位や権限を利用して、逆らえない立場にある相手に対し、相手の意に反する性的な性質の言動、飲酒の強要、嫌がらせ、いじめ、業務妨害、就労上の機会・条件・評価等での差別のような行為が、最も典型的なハラスメントといえます。
「職場内での優位性」には「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識、経験などの様々な優位性が含まれます。ハラスメントの該当性を判断するに当たっては、様々な要素を総合的に考慮し事実認定を行うこととなります。
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01.セクシュアルハラスメント
言葉、視覚、言動等により、就労、就学、教育または研究上の関係を利用して、相手の意に反する性的な性質の言動等を行うこと、およびそれに伴い相手が職務および学業を行う上で利益または不利益を与え、就労、就学、教育および研究のための環境を阻害または悪化させる結果となる不適切な言動等を行うこと。
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02.パワーハラスメント
自らの地位もしくは権限または事実上の上下関係を不当に利用して、その指示、指導等を受ける者の向学意欲、労働意欲、および教育研究環境等を阻害または悪化させる結果となる不適切な言動等を行うこと。
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03.マタニティハラスメント
妊娠、出産、育児もしくは不妊治療を受けること、または育児・介護休業制度の利用等を理由として、向学意欲、労働意欲および教育研究環境等を阻害または悪化させる結果となる不適切な言動等を行うこと。
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04.その他のハラスメント
飲酒の強要、誹謗・中傷、風評の流布、性的指向・性自認に関する侮辱等により人格・人権を侵害して、向学意欲、労働意欲及び教育研究環境等を阻害または悪化させる結果となる不適切な言動を行うこと、または障害を理由とする差別により障碍者の権利利益を侵害すること。
ハラスメントについてのご相談
社内で各ハラスメントトラブルが生じた時に、会社側が事後対応を誤ると加害者、被害者双方とも重大なトラブルに発展するおそれがあります。
会社の対応が不十分だった場合は、被害者やその家族との間でトラブルになり法的な責任を問われる危険性があります。
一方でハラスメントを理由に加害者を誤って解雇すれば、解雇トラブルにつながる可能性があります。
大きなトラブルに発展した場合はほかの従業員にも情報が広まってしまい、就業環境が悪化し、離職者が増えるなど二次的な被害も起こり得ます。
このような事態を防ぐためには、ハラスメントトラブルが生じた時点で早期に相談して対応していくことが重要です。
当事務所では、各ハラスメント含む労働トラブルに精通した社労士が会社の取るべき行動を具体的にご案内させていただくことが可能です。
ハラスメントトラブルでお困りの企業様はぜひoffice tamiyaにご相談ください。

